『もやしもん』6巻のお話です。いやー、6巻は見事に伏線の決まった巻でしたね。
6巻は、沢木・美里・川浜が結婚式のためにフランスへ強引に連れ出された長谷川を取り戻す話でした。婚約者の龍太から長谷川を奪還するまでは良かったんですが、すぐに追っ手がかかります。沢木と川浜が先行して足を手に入れ、その間は美里と長谷川が逃げ回って時間を稼ぐということになりました。
 もやしもん6:石川雅之
で、追っ手に見つからないように、カップルのフリをする二人。長髪でヒゲ面の美里が思いつく、恋人がするようなことナンバーワンが、手をつなぐことでした。というわけで、いきなり長谷川の腕を掴んでみたのです。
この長谷川の驚きの表情がすごいですね。これまでは非常に大人らしいキャラクターで、嫌味なくらい落ち着きのある女性として描かれてきた長谷川。彼女の表情が、驚きのあまりに幼い子供のようになっています。
まさかですね、あの伏線がココに生かされるとは思ってもなかったですよ。
 もやしもん4:石川雅之
こちらは『もやしもん』4巻のワンシーンです。研究室の女性メンバー、及川と武藤が長谷川の部屋で酒を飲んでいたところです。酔った武藤が長谷川に尋ねます。「許婚と結婚するのは嫌なのか?」と。その返答が、上です。
僕は単行本派です。『もやしもん』4巻出たのが2006年の12月で、6巻は2008年2月。およそ、一年越しの伏線だったわけですよ。いやー、これは見事ですよね。確かに、4巻の台詞は流れからいっても引っかかる台詞ではあったんですが、まさかこれが伏線になるとは思ってもみませんでした。
ようするに、長谷川にとって「手をつなぐ」というのは、非常に重要なポイントなんですよね。もちろん、相応の年齢である長谷川が「手をつなぐ」ことに対してロマンチックな想いを持っているという意味ではありません。そうではなくて、「手をつないで」「横を歩く」というのは、長谷川にとっての理想のパートナー像なんですね。
6巻の美里は、そのポイントを突然に、上手い具合に押さえたわけです。おそらく、伏線がなければ、6巻の長谷川の心変わりは分からないと思います。でも、4巻での台詞の描かれ方がとても印象的なので、読者が見逃すことはほとんどないと思うんです。上手いですよね。
しかし、まるで、飛び道具のような伏線でした。もう何週したことか。面白かった。
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