『ケロロ軍曹』の新刊、ようやく読めました。吉崎観音先生は大好きなんですよ。マンガファンとして「誰よりも好きだと断言できるマンガ家」という方が何人かいるんですが、観音先生はその一人です。『ツインビー』から始まって、観音先生の『護衛神エイト』のためにガンガン購読していたくらいですからね。
で、『ケロロ軍曹』です。観音先生は笑いとシリアスの組み合わせが絶妙で、適度なお色気のある作家さんです。マンガ界隈にもカテゴリみたいなものがあって、その中のオタク界隈の中では大人気な方だったんですね。それが『ケロロ軍曹』のヒットによって、カテゴリの垣根を越えて、誰にでも愛される作家になったわけです。
以上、前置きです。ここからが本題なのですが、その『ケロロ軍曹』のヒットの理由は、『こち亀』的な手法を取り入れたことが大きいのじゃないかな、と思うのです。
■知らないことを分かりやすくする、知識ネタ
例えば、知識ネタです。『こち亀』では、しばしば知識を扱ったネタが展開されます。例えば、マグロの養殖にはどんな手法があるのか、二酸化炭素を排出しない方法として発明されている道具などなど。ものすごく複雑なことを、資料をたくさん集めてきて、分かりやすく笑いやすいギャグに変えているんです。
『ケロロ軍曹』でも、これと同じようなことが行われているんです。心霊写真のネタです。「写真の中に光る点が幾つも写っていた」と不気味がるケロロへの返答が、上です。「空気中のホコリが光を反射して〜」。宇宙からやってきた、科学的には進んだはずのケロロに対して、地球人の冬樹が科学的に全否定です。言葉にすると分かりづらいですが、マンガで見ると知識というネタが絶妙に笑いに使われているのが分かります。
■見ただけで笑える、顔芸
また、こういった顔芸も『ケロロ軍曹』から積極的に使われているネタです。吉崎観音先生のキャラクターはかっこよかったり、可愛かったりします。作りがうまいので、すごくキレイなんですよね。だから、極端に顔をゆがませることがなかったのです。ところが、『ケロロ軍曹』では、顔芸に最適なキャラクターがいます。宇宙からやってきた、小憎たらしいカエル顔の宇宙人です。こいつらが顔芸を発揮するたびに、確実に笑えるわけです。
■緩急つけたギャグと感動
そして、最後はコレ。わざとらしいくらいの、ほのぼの話。『こち亀』でも、しばしば和み系のエピソードが語られます。『こち亀』の場合、たいてい過去の回想ですね。普段はギャグばかりやっているマンガなんですが、時々こうやって読者の心を和ませる話を挿入してくるんです。
『ケロロ軍曹』の大人気の理由は、お色気とかギャグではなくて、こういった鉄板ネタを確実に仕込んでくるマンガ的な上手さなんだろうな、と思います。
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