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ライトノベル界の『こち亀』(『スレイヤーズ すぺしゃる』) このエントリーを含むはてなブックマーク

 比喩というものがある。多彩な技を繰り出す相撲取りを「技のデパート」と称したり、国内外の利権と癒着していたと噂される政治家を「疑惑の総合商社」と呼ぶ。そういったものである。そこで、ライトノベル界の大御所『スレイヤーズ』を比喩で表すとしたら、それは「ライトノベルの『こち亀』」だと思うのである。

こちら葛飾区亀有公園前派出所 1 早うち両さんの巻 (1) (ジャンプコミックス)  →  こちら葛飾区亀有公園前派出所 157巻 おさるの電車物語の巻 (157) (ジャンプコミックス)


 『こち亀』とは『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の略称である。破天荒な中年の警察官・両津勘吉が様々なことにチャレンジしては失敗する、というドタバタコメディである。稀に、人情物の思い出話も描かれる。

 この作品の何がすごいかといえば、1976年から2008年が近づく現在まで、一度も休まず週刊ジャンプの連載を続けている点である。三十年間も週刊誌で連載を続けるのは、作画的にもネタ的にも不可能に近い。

 しかも、『こち亀』はつまらない回が一度もない。もちろん、週によって当たりや外れはある。「今週はすごいな」や「今週はちょっと」というばらつきは確かにあるのだが、全体として見たクオリティはほとんど変わっていない。数年ぶりにジャンプを開いても、『こち亀』だけは変わらずに面白いのだ。

白魔術都市(セイルーン)の王子 (富士見ファンタジア文庫―スレイヤーズすぺしゃる)  →  魔法の老女プリンシア (富士見ファンタジア文庫 か 1-2-29 スレイヤーズすぺしゃる 29)


 で、『スレイヤーズ』は神坂一が書く、ライトノベル作品である。ドラゴンもまたいでとおるほど凶暴な「ドラまた」の美少女リナが相棒の剣士ガウリィと旅をする。合成人間のゼルガディスや魔法の国の王女アメリアなどを仲間に加え、世界の危機を救うのである。

 このシリアスな本編シリーズは第一巻のラストで魔王を撃破する。それだけ強大な力を持ってしまったキャラが主人公であれば、それ以降の物語はパワーバランスが破綻してしまいそうに思える。が、実際は見事にバランスを保ち、十五巻にて終了した。

 『スレイヤーズ』は本編とは別に、月刊誌ドラゴンマガジンに連載された『スレイヤーズ すぺしゃる』というシリーズがある。主人公は「ドラまた」のリナと白蛇のナーガ。ナーガは魔法のセンスや才能は抜群だが、その性格が破綻している。今風にいえば、行動力抜群のあほのこである。

 この『スレイヤーズ すぺしゃる』は第一巻が1991年に発行されており、今もなお連載中である。単行本は二十九巻にまで達している。ライトノベル系の雑誌の中では古株のドラゴンマガジンで十六年間も連載を続けているのである。これは尋常なことではない。

 しかも、『こち亀』と同じく、『スレイヤーズ すぺしゃる』も質が落ちるということがない。当たり外れはあっても、絶対確実に面白いのである。どこの店で食べても、カレーは美味い。なぜなら、カレーを不味く作るのは逆に難しいからだ。それと同じで、『こち亀』も『スレイヤーズ すぺしゃる』も確実に面白い。既に、両作はカレーのレベルに達している。

2007年12月17日 | トラックバック(0) | コメント(2) | ライトノベル | Page Top


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■コメント


まったりしていてこくがなくだっけな、
料理対決のやつはかなりすこかった。
文章でよくもあそこまでまずい料理を
再現したと思う。
10年ぶりに表紙見たけれど、二人とも何か
毒気が抜けた感じがする。まあ、中身は
あれなんでしょうけど。
【2007/12/30 20:37】 URL | みーた #zjVjNoQk [ 編集]

朝目からはじめてきました。
なんとここにもろくご者がいるとは・・・・
早く最新刊が読みたいですね。
大始末記も更新がなくて残念無念。
【2008/01/05 23:04】 URL | マンガの名無しさん #- [ 編集]
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