 とらドラ 8:竹宮ゆゆこ
昨日の続きなんですけど。ていうか、実は昨日のは伏線で、今日の記事のために書いといたものなんですけど。今日の内容も、『とらドラ』です。内容は、タイトルの通り、「川嶋亜美の憂鬱」について。『とらドラ』で最も悲しいキャラは誰なのか、っていう話です。
昨日の記事を見てもらえれば分かるんですけど、現在の『とらドラ』のメインキャラは5人。竜児と大河、実乃梨と北村。そして、亜美です。表を見れば一目瞭然なんですけど、竜児モテすぎです。主人公だから、当然っちゃ当然なんですが、女性キャラ全てにモテてます。
この中で、唯一、竜児に面と向かって告白しているのが、亜美だけなんですよ。大河は最新刊の8巻において、夢うつつの中で竜児へ愛情を吐露しています。実乃梨は竜児に好意を持っていますが、親友の大河に遠慮して、それを認めません。
ところが、亜美だけは初登場の2巻で早くも竜児に迫っています。誰よりも美人で、臆病。性格は悪いのだけど、優しくて。見栄っ張りで外面は良いのに、本当の自分を理解されずに寂しがる。そんな亜美を知り、「素の自分」であるように期待したのが竜児だったのです。
初登場の2巻から、最新の8巻まで、亜美は何度も何度も竜児にアプローチしています。大河や実乃梨は決してしないこと、素直に正面から竜児と向き合って、告白します。そして、そのたびに冗談なのだと竜児に流されて、笑い話になってしまうのです。
8巻において、竜児は実乃梨の残酷さ、卑怯さを語ります。実乃梨は竜児が告白すらする前に、竜児を袖にします。そして、竜児が実乃梨を好きだという事実すらなかったことに、それまで通りに笑い合って過ごすように要求してくるのです。
竜児は実乃梨に恐れおののきます。好きだという気持ちすらなかったことにされ、あまつさえ、笑っているように強制されているのです。一見すると仲の良い、平和な日常が戻ったように見えて、内実は完全に無視される生活だからです。
しかし、実乃梨が竜児にやっていることは、竜児が亜美にやっていることと、全く同じなのです。亜美から竜児への恋心は冗談のように扱われて、何度告白しようとも、なかったことにされてしまう。そして、普段の亜美らしく、笑って振舞うように要求するのです。
おそらく、亜美は今後も物語の進行役として登場はするでしょう。竜児や大河、実乃梨に発破をかける役割です。しかし、決して、亜美自身が竜児と結ばれることもなければ、恋心を認めてもらうことすらないのです。だから、『とらドラ』で一番に悲しいキャラは、川嶋亜美だと思うのです。
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