『ふくよも』の2巻が出てたんで、買ってきました。なんつうか、ものすごく丁寧な作りで、大満足ですよ。『ふくよも』はパンダの大福さんと小さな女の子のよもぎちゃんがアパートの一室で管理人として生活しているっていうマンガ。『よつばと』の父ちゃんがパンダ、みたいな感じ?
絵柄がメチャクチャ可愛くて、ストーリーもほほ笑ましい。パンダと幼女がスイカを育てたり、バレンタインにチョコをもらったりとか。餅食ったり、お花見したり。ものすごく楽しそうな人生ですよ。俺も入れるもんなら入りたいですね。
■高い代わりに、細かな作りこみの小規模出版
で、まあ、ぶっちゃけ、高い。100Pそこそこしかなくて、800円。大判サイズだと200Pで800円くらいなので、1Pで0.25円くらいが普通なんですが。『ふくよも』は100Pそこそこで800円。倍くらいの値段がついとるわけです。
まあ、全ページフルカラーなんで、多少高くても仕方ないわけです。でも、高いだけだと損した感が強い。だからですかね、すごく細かいとこまで作りこんであります。思わずニヤリとする、ちょっと嬉しい仕掛けが仕込まれてるんです。
例えば、1巻も2巻も表紙と裏表紙はセットになってます。表紙は大福さんとよもぎちゃんを前から描いた図、裏表紙は二人を後ろから描いた図になってます。両方を合わせて初めて、そこで何が起こってるのか分かる仕掛けなのです。
カバーを外すと、そこにも絵が描いてあるっていうのはよくある話ですよね。『ふくよも』の場合はさらに仕掛けがあって、カバーがリバーシブルになっていて、裏返すとまったく別の表紙にすることができる。しかも、カバーの表面にちょっと手を加えたようなものじゃなくて、カンペキに新作のカバー。
つまり、『ふくよも』が好きで、多少高くても手にとってしまった人にとって、最高のパフォーマンスが用意してあるわけです。ただ、ウェブマンガを書籍形態に落としただけの代物ではなくて、形あるマンガとして最高の一品になっているわけです。
■廉価版と愛蔵版を分けて出せる大手出版
この辺は大手と小規模出版の違いですよね。集英社にしろ、講談社にしろ、安価で大量にさばける品を作るわけです。そして、売れに売れてる作品だけを後から愛蔵版という形で補完する。ファンは廉価版を買った上で、愛蔵版まで手を伸ばさないといけないわけです。
でも、小規模出版はそんなことをしていられません。安価にしたって母数が小さいのですから、上手いこと流通しません。だから、最初から最高の一品を作って、高めの値段で売り出す。買う人はファンが多いですから、多少高くても買う。場所に合わせた最適のサイクルというものができてるんですよね。
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