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スターシステム2.0としてのやる夫 このエントリーを含むはてなブックマーク

 スターシステムってご存知ですか? 今は亡き手塚治虫が銘々したマンガシステムで、一言でいえばキャラの使い回しのことです。例えば、『ロック冒険記』で宇宙を股にかけた冒険を繰り広げるロックは、『バンパイヤ』では狼男を金儲けに利用する卑劣な男として登場する。

 手塚治虫の頭の中にはロックという俳優が存在していて、彼が『ロック冒険記』や『バンパイヤ』など複数の作品に出演する。そういうお約束でマンガが描かれているのです。他にも、ヒゲ親父やランプなど、何人ものスターがいます。

 スターシステムの特徴は、あるキャラクターが同姓同名で登場する。その外見がそっくり。さらには、作品が違っていても、キャラクターの性格が変わっていないという点があります。どんな時でもヒゲ親父は勇敢で頑固ですし、ランプはずる賢いのです。



 で、みなさん、やる夫ってご存知ですか? 上はベア速さんのやる夫で学ぶバブル経済の一節です。簡単にいうと、2chで生まれた“やる夫”というキャラクターのAAを使って、様々な物語で展開されていくシリーズです。内容は何でもいいのですが、何故か日本史から数学、風俗までちょっとした面白知識を与えてくれる作品が多いです。

 このシリーズの主人公の名前は“やる夫”。彼はニートでやる気が全然なくて。だらだらと遊んで暮らしていて、家から追い出されたりします。友人の名前は“やらない夫”。やらない夫に色んな知識を教えてくれたりするものの、やっぱりダメ男であることが多いのです。

 そして、やる夫シリーズには、『らき☆すた』や『涼宮ハルヒの憂鬱』、『ローゼンメイデン』のキャラクターたちが登場人物として起用される場合がとても多いのです。それらのキャラクターは原作の性格を受け継ぎつつ、やる夫作品の中の性格設定も加えられていたりします。

 やる夫という作品は手塚治虫のやっていたスターシステムの延長線上にあるシリーズだと思うのですよ。手塚治虫は全てのキャラクターを自分で生み出し、それらのキャラクターを手塚治虫本人が使って作品を作っていました。

 やる夫の場合、大勢の人がキャラクターを付け加えて、不特定多数の人が作品を作っています。そもそも、やる夫というキャラクター自体が2chのスレッドでネタとして作られています。そして、『らき☆すた』や『ローゼンメイデン』など複数の作品からキャラクターだけが引き抜かれています。

 そして、作品を物語りたい人がキャラクターと物語フォーマットだけを踏襲して、全く新しいストーリーを作っているのです。著作権上の問題は大きいのですけども、これは拡張されたスターシステムと言えると思うのですよ。しいて言うならば、やる夫はスターシステム2.0なのです。
2008年12月31日 | トラックバック(0) | コメント(0) | その他 | Page Top


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