
『ブリーチ』はマンガ界のマクドナルドである。とうとう、朽木隊長と目玉のおっさんの決着がついた。大方の読者が予想していた通り、朽木隊長が「俺の卍解は億万本あるぞ、全部は支配できまい、はっはっは」とやっつけた。
こんなどうでもいいバトルが、なぜ三週間も四週間も引っ張られたのか、常人には分かるまい。しかし、そこが『ブリーチ』の良いところなのである。常人だったら引いてしまうくらい、あからさまにダメなマンガ。そこがいい。
毎日毎日健康的な食生活をしていると、ふと物足りなくなることがある。一汁三菜をきっちり守り、よく噛んで食べても、満たされないものがある。そういう時、人間はマクドナルドで添加物でいっぱいのジャンクフードを食べるのである。
それと同じである。ごく真っ当な、普通のマンガを読み続けていると、じょじょに何が面白くて面白くないのか分からなくなってくる。たまに、ものすごくつまらなくて、驚くようなことばかりするマンガを読みたくなる。そうやって、マンガ勘をリセットするのである。
『ToLoveる』のシステム設計も、すごい。このマンガは、作品にテンションがなくなったなと思ったら、即座に陽か陰の新キャラを出して対応する。例えば、古手川のように自ら脱ぐのが陽の新キャラである。陽の新キャラは自らのパンツをさらすことで、作品に新たなパンツをもたらす。
陰の新キャラとは、今週登場したケイズのようなキャラである。陰の新キャラとは、自らは脱がないのだが、既存のキャラクターを脱がせる役割を持っている。陰の新キャラは行動することによって、新たなパンチラのシチュエーションをもたらす。
そして、物語の冒頭でおっぱいやパンツを見せることで、「今回はこのキャラの回ですよ」ということを読者に知らせる。それは「今回脱ぐのはこのキャラですよ」と同義である。今週は冒頭で御門先生が脱いでいるので、しばらくは熟女キャラの回であることが確定した。しかも、中盤では想定される読者と同じ年代も脱がせることで、熟女好き以外のニーズにも応えている。
とうとう『P2!』が終了した。この作品の肝はキャラ造形にあった。兄に誉められるため卓球を始め、兄に打ち勝った晶は、兄のための卓球を自らに科すことになった。兄自身が卓球を始めれば、自分が卓球をする理由がなくなってしまう。
一方で、兄の涼は磨き上げた技術に比例するだけの才能がなかった。練習量では超えられない壁があり、絶望した。妹に託すことで諦めたはずの気持ちが、いつしか大きくなる。彼は自らの卓球を再開する。
不器用な兄と妹のキャラ造形は非常に巧みである。この二人に限らず、登場人物は全て繊細なキャラ造形がなされていた。この微妙な心理設計は『スラムダンク』にも似て、絵柄さえ違っていれば人気の出た作品であったかもしれない。
さて、上記三つが、ジャンプ感想として上げられやすい作品である。まず、『テニスの王子様』や『ブリーチ』などのツッコミ枠、『初恋限定』や『ToLoveる』などのエロ枠、そして『サムライうさぎ』や『P2!』などの打ち切られ枠である。
この三種の中でも、ジャンプで一番特徴的なのが打ち切られ枠である。ジャンプには、面白いのだけど、雑誌のカラーに合わなくて打ち切られてしまう、という作品が結構ある。そういう作品に対して、ネット内で打ち切られ枠というものが発生して、自然と擁護されていく傾向がある。最近では、ジャンプSQに対して、打ち切られ枠が発動し、擁護されていた。
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