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■2008/09/07(日) 終末ネタは作家の個性が光る このエントリーを含むはてなブックマーク

月刊 アフタヌーン 2008年 10月号 [雑誌]
月刊 アフタヌーン 2008年 10月号


 遅ればせながら、今月のアフタヌーンを読みました。『蟲師』が最終回だったり、岡戸達也の連載が本当に3本も載っていたり、goodアフタヌーンに『巨娘』が連載されるのが発表されたり、賑やかな限りです。で、そんな中、『トゥインクルリトル』という読みきりが終末ネタだったのですよ。

 終末ネタというのは、読んで字の通り。「例えば、明日世界が滅びてしまうとしたら」というネタです。お話のオチは終末なわけですから、最後は決まっているわけです。そこに至るまでをどうやって描くか、というのが作者の見せ所になるのです。

 『トゥインクルリトル』は小学生の女の子を主人公にしています。過去に不倫をしていた父、表面上は明るく振舞う母、家を飛び出した姉。そして、一人だけ心が乾ききってしまった主人公の少女。この読みきりのテーマは「許しあい」というところに落ち着きます。

箱舟はいっぱい (小学館文庫―藤子・F・不二雄〈異色短編集〉)
箱舟はいっぱい:藤子・F・不二雄


 同じく終末をネタにした読みきりに、藤子・F・不二雄先生の『箱舟はいっぱい』があります。『トゥインクルリトル』のテーマが許しあいだとしたら、『箱舟はいっぱい』のテーマは疑いです。非常に人間らしい、ドロドロした感情がテーマになっています。

 地球に彗星が落ちてくると大騒ぎになり、天文学会から撤回宣言が出され、三年。今度は彗星から逃れるために地球から脱出するミサイルが作られている、限られた人のみが助けられる仕組みになっている、とウワサされます。本当に終末は訪れるのか、誰が救われるのか。最初から最後まで疑心暗鬼しかない、といった内容です。

ピコイズムっ!(TENMAコミックスLO) (TENMAコミックス LO)
ピコイズムっ!:よしの


 最後は、こちら。つい先日発売された『ピコイズムっ!』。エロマンガ単行本なんですが、終末ネタの短編が含まれています。そこはエロマンガ、えっちいシーンもあるわけで、そのテーマは当然の如く、愛情ということになります。

 「明日という日は訪れない」と告げられ、世界は穏やかにスタートします。学校の校庭で待ち合わせた生徒と教師。こっそりと恋人同士な二人が、最後の甘い時間を過ごします。もっと一緒に過ごしたかった、もっと釣りあいの取れる大人になりたかった、という少女の健気さが印象的です。

 ほとんどの終末ネタは人間心理を扱った作品になるのです。後悔や疑惑、愛情といった強い感情がテーマになります。だからか、終末ネタは作家の個性がよく出る作品になっていることが多いと思うのですよね
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■2008/09/06(土) ネットで読めるエロ小説を紹介してみる! このエントリーを含むはてなブックマーク

エロ漫画vsエロ動画〜本当はみんなどっちで抜いてるんですか?〜
カトゆー家断絶から。

 絶望した! 第三の選択がないことに、絶望した! エロマンガ? うん、確かに、エロマンガは素晴らしいものです。可愛い女の子が理想的な行動をしてくれる。心底好いてくれる描写は素晴らしい。エロ動画? うん、確かに、人間の感覚に一番に訴えてくるのは実在する人間かもしれないです。

 しかし! しかし、俺は、あえて第三の選択を提示したい。否、オススメしたいのです。エロマンガという二次元でもなければ、エロ動画という三次元でもないもの。全てが想像力に任されている世界、エロ小説を忘れてはいないでしょうか!

 慣れないものを買えというのも難しいので、ネットで読めるエロ小説サイトをオススメしましょう。その素晴らしさを納得いただけたら、フランス書院でも二次元ドリームでも、手を出してみるとよろしい。ともかく、エロ小説という選択肢があることを、無料でご紹介致します。

獅堂光陵辱倶楽部

 誰でも入りやすいところだと、やはり、二次創作ということになるでしょうか。原作を知っていればすぐに楽しめ、知っていなくともそれなりに楽しめる。二次創作のエロ小説の中でもオススメなのが、HNおやじさんの『獅堂光陵辱倶楽部』です。

 CLAMP作品『レイアース』の主人公、獅堂光が見ず知らずの男たちに調教されていく、という内容になっております。全部で30話あり、その全てで違ったプレイが行われるわけです。作者の異常なまでの愛情が、この作品にはつぎ込まれております。

Virgin Milk

 同じく調教ものだと、『Virgin Milk』も最高です。鈍重で頭が悪く、性格の陰険な男が美少女を強引に押し倒し、陵辱し、征服する。男が考える暗い情念をそのまま形にしたような、妄想を追求したような作品群です。創作だからこそ許される、素晴らしい世界です。

 ざっと内容を紹介しますと、学園のアイドルをムリヤリに陵辱し、校内で何度も何度も犯しつくす。夫が単身赴任の家庭に上がりこみ、母と娘を征服し、妊娠させる。犯した娘を調教し、友人の少女たちを何人も差し出させる。中学生くらいに罪悪感と共に思い描いたような世界が、非常に上手い具合に描き出されています。

サキュバスの巣

 男から女への強制的な性行為がダメということであれば、逆はどうでしょう。『サキュバスの巣』は主人公の少年が美少女に犯しつくされる、逆レイプが専門のエロ小説サイトです。逆レイプといってもプレイ上のことであり、そこに愛情が描かれることも多いです。

 小説の内容も多種多様であり、図書館に何千年と閉じ込められた少女の話や保険医の黒髪で犯しつくされる。勇者となる少年が姫のために世界を旅するかと思えば、性格や機能の違うメイドロボに死ぬほどご奉仕されたり。そのアイディアには恐ろしいまでの豊富さがあります。

 そういうわけで、みなさん、一度エロ小説を読んでみるべきです。おそらく、ウェブ上で最も活気のあるエロ媒体はマンガでも動画でもありません。小説です。誰でも作れる、だからこそ、良きものが多い。第三の選択肢、エロ小説の世界へ踏み出しましょうよ。
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■2008/09/05(金) 脳内を初期化し、フィルターをかけよ このエントリーを含むはてなブックマーク

初代マクロスはマクロスFよりももっともっと酷いぞ
カトゆー家断絶から。

 僕はアニメを見ません。いや、見たいんですよ。見たいんですけど、気づいたら終わってるんです。「『電脳コイル』が良いよ」って聞いた頃には、残り三話で終わりますって感じでしたし。『コードギアス』も「そのうち見よう」と思ってたら、もう終わるらしいじゃないですか。

 で、例に漏れず、『マクロスF』も見れてないわけですよ。俺の中で『マクロス』っていうと、ロボット変形で、歌って、ニイハオニャン。そんなんです。「ご存知ないのですか?」って聞かれても、知らんよ。知りません。

 だから、別に内容については、一切書きません。てか、書けません。じゃあ、何について書くのかっちゅうと、「酷い」っていう言葉について。オタクなユーザーはどんなもんを酷いといって、どういうもんを素晴らしいっていうのか。それについてです。

からくりサーカス (1) (少年サンデーコミックス)
からくりサーカス:藤田和日郎


 結論から言えば、より自然にストーリーが進んでれば、素晴らしいってことなんですよね。少なくとも、恋愛とかミステリーとか、話の筋を追っかけるような作品であったら、ごく自然に進んでいく物語が素晴らしいんですね。

 最初から最後まで通してみると、一本の線が通って見える。キャラクターの言動や行動を振り返ってみると、なるほど、そういうことだったのか。こんな台詞があるってことは、彼女は死んだりカップルになったりするんでは。てな具合に思い描ける。それが理想らしんですね。

 僕の好きな少年マンガで語ってみると、『からくりサーカス』。からくり人形に命を狙われた少年が、格闘家に助けられ、成長していくマンガです。43巻にも及ぶ超大作なんですが、随所に盛り込まれた伏線が回収されていく手際が素晴らしかったです。

 ちゃんと伏線を張り、謎を散りばめて、それを回収する。それが読者の期待していることだから、物語の終盤で収まってくれると、大変に嬉しい。逆にいえば、伏線が張られなかったり、謎が無視されると裏切られた感じがするんですね、

ピューと吹く!ジャガー
ピューと吹く!ジャガー:うすた京介


 ただ、これが不思議なことに、ギャグマンガだと話は別なんですよね。ギャグマンガにおいては、どれだけ読者の期待を裏切れるかがポイントになってきます。ごく自然に、読者が思い描くような話を書いてしまったら、その作品は読者に失望されてしまうのです。

 『ピューと吹く! ジャガー』は専門学生の男二人が同棲して、ダラダラ過ごすという、状況だけ聞くと何が面白いんだが、さっぱりなマンガです。ジャガーさんがたて笛を吹いたり、売ったり、戦ったり。それくらいなら予想の範疇ですが、マンガじゃなくてカレンダーになったり、四コマになったりするわけです。そういう度肝を抜くことが、ギャグマンガの作品の価値なのですね。

 長々書いたんですけど、これはシリアスな作品だとか、ギャグマンガだとか、そんな問題じゃないんですよ。ユーザーは何を期待して見ているか、その作品を自分は何だと思っているのか。そこが重要なんですよね。

 えー、で、ですね。『マクロスF』を一切見てない僕が言うのもなんなんですけど。マンガでも、結構、アレでアレなのはありますからね。そういう時は、あれです。発想を転換するんです。そういう作品だと思って、見るわけです。脳内を初期化して、設定を書き換えて、フィルターをかける。そうすると、マンガを床に叩きつけたり、DVD割ったりせんで済みますよ?
21:19 | トラックバック(0) | コメント(0) | マンガ | Page Top


■2008/09/04(木) 向かい合いのすれ違い このエントリーを含むはてなブックマーク


亀の鳴く声:西炯子


 本日もマンガのコマのお話です。わざと誤解させるように絵を描いて、読者の気持ちをコントロールするやり方について、です。サンプルには、西炯子さんの『亀の鳴く声』を使わせてもらいます。何故かというと、好きだから。

 ちなみに、『亀の鳴く声』はサラリーマンと女子高生の恋愛ものです。片田舎で役所に勤め、趣味で少女マンガを書き続けるサラリーマン。その少女マンガを読んだ女子高生は感動し、ムリヤリに彼を東京へと連れて行きます。彼と彼女の仲はじょじょに近づいていくのですが、はたして。まあ、そんなお話です。

 さて、本題に入りましょう。上の二人は互いに背を向けているように見えます。相手の顔も見ず、明後日の方向を向いたまま喋っているように見えます。それくらいにこじれて、険悪な仲になっているように見えますよね。

 でも、違うんです。実は、この二人、向き合っています。顔と顔を突き合わせ、表情を見ながら喋っているんです。どうして分かるのかというと、このコマの前のシーンでは、二人が向かい合っているからです。立ち位置としては、お互い正面にいるんですね。

 顔の描かれている位置がポイントなんですよ。右端に左向きの男性の顔があって、左端に右向きの女性の顔があったら、向かい合っているように見えます。それと同じ場面を描くのに、左端に左向きの、右端に右向きの顔を配置すると、顔も見たくないって感じになるわけです。

 同じ状況でも、描き方を変えると、全然違う効果が生まれる。これはマンガに限らず、映像媒体には比較的使えるマジックなんですよね。
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■2008/09/03(水) 奇行としてのレベル買い このエントリーを含むはてなブックマーク

レベルをお金で買うと何かが壊れる気がする:All About
カトゆー家断絶から。

 僕のおじさんはファンキーなオタクでした。どんなオタクかというと、秋田の手塚治虫を初版で全部揃える。高橋留美子のマンガを初版で揃えた上に、今は懐かしきレーザーディスクで地上派と劇場版を揃える。ヘビーローテーション。そういうオタクです。

 で、おじさんのファンキーさを示す奇行の一つに、驚くような名言をひねり出すというのがあります。その発言の常識外れっぷりに対して、幼心に感動したものです。例えば、名言の一つに、「マンガは連続で買わない」というものがあります。

銀河英雄伝説 3 雌伏篇 (3) (創元SF文庫 た 1-3)  銀河英雄伝説 7 怒濤篇 (7) (創元SF文庫 た 1-7)  銀河英雄伝説 9 回天篇 (9) (創元SF文庫 た 1-9)


 詳しく書くと、マンガのシリーズものは原則として連続で買わない、ということになります。例えば、おじさんの部屋には『銀河英雄伝説』の3巻、7巻、9巻がバラバラに転がってました。どう探しても見つかりません。聞いてみると、無くしたんではなく、最初から買ってないとのこと。

 当たり前ですけど、連続でマンガを読むと、順調に話が進みます。逆に、連続してマンガを読まないと、話が飛び飛びになります。その飛び飛び具合が良いんだそう。なんでも、話が分からないので、想像して読むことになり、それが楽しいとか。

 で、本題なんですけど、RPGのレベルをお金で買うっていうのは、マンガのシリーズを連続で買わないっていう奇行に近いものがあるんじゃないか、と思います。それはそれとした楽しさもあるんだけど、失われる楽しさもあるんじゃないかな、と。

 だって、レベル上げってめんどくさいですよね。めんどくさい作業をキャラクターにやらせることで、自分とキャラクターに絆ができるわけじゃないですか。レベル上げしないで、ギリギリの弱さでダンジョンを歩き、ボスへ直行するのもゲームの楽しみですよね。

 もちろん、レベル上げなんて作業しなくても済み、サクサクとゲームが進められたら、そこには楽しみもあるかもです。やったことないので分かりませんが、いきなり最強状態でゲームやったりしたら、魔物蹂躙プレイって感じで楽しいのかもです。

 なんというか、オプションとしてアリなんだと思うわけです。ちょっとした奇行として、新しい楽しみ方を積極的に作り出す手法として、アリなのかもな、と。ちなみに、奇行を教えてくれたおじさんはこの世から消えてなくなりました。いや、死んだわけじゃなくて、おばさんとして元気に生きてますけどね。
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